足の中指はバランス機能回復スイッチ
腰、ひざ、股関節の痛みに悩む方は、後を絶ちません。痛みのきっかけはさまざまですが、原因はただ一つ、「体のねじれ」です。では、ねじれはどこから起こるのでしょうか。
人問が立つとき、地面に唯一接しているのは足底(足の裏)だけです。足底の感覚受容器(外界からの刺激や情報を受け入れる器官)が正常に機能し、地球の重力に従って、まっすぐ立つことができれば、体がふらつくことはありません。地球の中心に向かって立てば、本来、よけいな力やふんばりは不要です。
まっすぐ立てなければ、倒れないために、体に力が入り、かえってグラグラします。持続的に筋肉が疲労するので、血流や神経伝達が滞り、コリや痛みが生じるのです。
健康な足底には、3つのアーチが形成されています。内側アーチ(土踏まず)と横アーチは、着地時の衝撃を吸収し、ほかの問節への負担を軽減しています。
外側アーチは、小指(第5趾)も働かせて外側に傾くのを防ぐ役割を担っています。
3つのアーチが整っていれば、5本の足の指がしっかり床につき、地面の情報をキャッチできます。足底には、感覚受容器が多く存在し、それが通常、バランスを維持しています。
ところが、悪い姿勢や運動不足、血流の悪化などにより、感覚受容機能が低下すると、体が不自然に曲がっていても気づかなくなります。不自然な状態が続くと、筋肉や関節が固まります。これが、「ゆがみ」です。当然、痛みも悪化します。
ですから、体の痛みを改善するには足底の感覚を取り戻すことが最優先になります。そうすれば自己調整力が働いてまっすぐに立つことができ、こわばりは自然にとれていきます。
骨盤のゆがみもとれて猫背も解消する
セルフケアとして役立つのが「足の中指回し」です。足の中指にねしれが起こると、足のアーチがくずれ、全身にゆがみが波及します。 中指を回して緩めると、ゆがみがとれやすい体になります。
足の指回しのやり方
- 左足の中指の第1関節(最も爪に近い関節)を手の指でつまみ、ペットボトルのふたを開ける方向へ1回、閉める方向へ1回、ひねるように回す。
- 第2関節をつまみ、今度はふたを閉める方向へ1回、開ける方向へ1回、閉める方向へ1回回す。
- 指の根元をつまみ、第1関節と同じようにふたを開ける方向へ1回、閉める方向へ1回開ける方向へ1回回す。
足の中指回しは、できれば朝昼晩、1日3回行ってください。体は、睡眠中に骨格のゆがみや細胞の損傷を修復するので、特に就寝前がお勧めです。
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