「ミネラルウォーター・ダイエット」には、まだ科学的根拠が乏しいと考えている人がいるかもしれません。水を飲むだけで痩せるんだったら苦労しない…と思っている人は多いかもしれません。

そんな人のために、すばらしい実験結果があります。最近、ドイツで開かれた世界肥満症学会で報
告されたものです。いわゆるエビデンスが明確な情報です。

「500ccの水を飲むだけでも確実に減量できる」と発表したのは、ポツダムにあるドイツ栄養研究所のM・ボッシュマン博士のチームです。

「かなり以前から、減量プログラムでは水分摂取が推奨されてきたが、最近ようやく、その科学的根拠が示された」と博士は述べています。

水を飲むと渇きが癒され、胃袋が満たされるだけでなく、ほかにも一連のからだの反応のプロセスが引き起こされ、それがダイエットに繋がるというのです。

ボッシュマン博士らは、標準体重で健常な男女14人を対象に、水500ccを飲むことによってエネルギー代謝にどのような影響が出るかを検討しました。

その結果、性別にかかわらず、飲水後カロリー消費量が約30%も増加し、その効果は10分から40分後にピークに達することが明らかになったのです。

1日に水を1.5L飲むと仮定すると、約2000KJ（ キロジュール）ものカロリーが追加的に消費される計算になるのです。

ちなみに、KJ という単位はまだ日本にはなじみが薄いのですが、国際的にはこの単位に移行しっつあるものです。

ちなみに、1kcalは4.184KJ です。1.5Lの水を毎日飲むと、1年間で計73000KJ （約1万7400kcal）のエネルギーが消費される計算となり、これは約2.4kgの脂肪組織のエネルギー量に相当するのです。さらに、37度の温水よりも22度の冷水のほうがカロリー消費をより強く促すことも判明したのです。

カロリー消費量増加分の約40%が、冷水の温度を体温にまで高めるのに用いられるためです。水を飲むと消雪カロリーが増加するのは、交感神経が興奮するからです。その証拠に交感神β経の興奮を抑えるβ遮断薬を投与すると、消費カロリーの増加がなくなります。ダイエットを希望するすべての肥満者は、十分な量の冷水を摂取するよう心がければスレンダーになれるということです。


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