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腰だけの体操や筋トレは意味がない!

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腰だけの体操や筋トレは意味がない!

負荷の高い筋トレで症状が悪化するケースも多い

整形外科を受診し、治療を受けても、「痛みが取れない」という腰痛もちの方が年々増加しています。
なかでも、腰の痛みが年単位で長引いている方は多く、その悩みは深刻です。

腰という字を見るとわかるように、腰は体の要。腰が痛いと、歩くことはもちろん、立ったり座ったりという動作も難しくなります。
寝返りが打てないので、寝ていてもつらいという声も聞きます。
腰が痛くて整形外科に行くと、まず、レントゲンを撮り、それを見ながら医師が「脊柱管が狭くなつていますね」とか「椎間板がちょっと出ているなあ」などということがあります。
実際に、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアの診断が下される場合もあるでしょう。

しかし、脊髄を囲む脊柱管が狭くなったり、脊椎(背骨)のクッションである椎問板が出たりするのは、年を重ねれば多くの人に現れる現象です。それが必ずしも、痛みやしびれの原因になるわけではありません。

実際、レントゲンを見ると激しく変形しているのに全く症状のない人もいれば、変形はないのに痛みを訴える人もいるのです。もちろん、腰痛のなかには、深刻な病気が潜んでいるケースもあります。しかし、現在、腰痛で受診した患者の約85% は「原因不明の腰痛(非特異的腰痛)」であるといわれます。

原因がわからないと、治療のしようもありません。結局、湿布や鎮痛剤で様子を見ることになり、「全然よくならない」という患者さんの訴えにつながります。

また、筋肉や関節の弱った人が、負荷の高い筋力トレーニングを行って、逆に症状が悪化するケースもあります。

足への刺激は腰に直接伝わる!

中高年の腰痛が起こる仕組みと自宅できる改善方法を紹介します。

60代以上の腰痛患者さんの多くは、腰だけでなく、ひざや股関節、背中、肩、首などの痛みも、同時に訴えます。
そのため、歩行困難になったり、家にこもりがちになったりするのです。

例えば、筋力の低下や関節の変形などが原因で、左ひざが痛くなったとしましょう。左ひざに体重をかけないように、右垂心になるため、右の腰や股関節が痛くなります。腰や股関節が動かせないと、姿勢が悪くなって、肩がこったり、首が痛くなったりします。

つまり、老化による痛みは、全身に及ぶことが多いのです。こう考えると、腰だけに特化して体操や筋トレをすることに、意味がないことがわかるでしょう。腰痛を改善するには、下半身全体の血流を促進し、筋肉を緩やかに鍛えるトレーニングが効果的なのです。

また、足腰の痛みというと、筋肉と関節(骨)を鍛えればいいと思いがちですが、もう1つ、忘れてはいけないものがあります。「神経」です。痛みの種類は、3つに分けることができます。

1つめは、切り傷や打ち身などのケガや、長時間同じ姿勢でいたときなど起こる一時的な腰や肩、首の痛みなどです。これらは、炎症が原因で起こる痛みなので、炎症が治まれば軽減します。

2つめは、神経に原因があって起こる痛みです。これを神経障害性疼痛といいます。痛みの原因である炎症が鎮静化しても、脳や神経が痛みを感じ続けてしまうことで起こります。慢性痛の大半は、この神経障害性痺痛です。

3つめは、心理的要因で起こる痛みです。「ストレスがかかると痛みが増強する」「登校前・出社前に痛くなる」というケースです。だれもが経験のあることではないでしょうか。これら3つの痛みは、密接に絡み合って起こります。ですから、筋肉と関節だけでなく、神経への刺激も、痛み取りには必要なのです。

腰を痛めると、足にしびれが起こることがあります。腰と足とは、密接につながっているのです。逆にいうと、足への刺激は、腰椎(背骨の腰の部分) ヘダイレクトに伝わることになります。

足をマッサージすると腰痛が楽になるのは、そのためです。自宅で簡単に、安全にできるように、いすや床に座って行えるものを厳選しました。テレビを見たり、本を読んだりしながら、気楽に行うことができます。下半身の筋肉と骨を鍛え、神経と血流を活性化すれば、あなたの腰は若返ります。足腰の痛みやしびれから解放され、スタスタ歩ける日も夢ではありません。ぜひお試しください。

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