私がひどい腰痛に悩まされるようになつたのは、40代後半のころです。もともと腰の状態はよくなかったのですが、親戚の介護がきっかけで、痛みが一気に悪化したのです。
私の頭痛は「
労作性頭痛」というもので痛みはじめると、体を動かすと痛みガ強くなることが多く、じっと安静にしていることで痛みが治るのを待つしかないタイプで大変でした。
当時、親戚が次々に倒れ、入退院をくり返していました。私は毎日のように病院に行き、そこで昼夜を問わず身の回りの世話をし、病院に泊まることもしばしばありました。病室のベッドのわきに寝袋を置き、病院の硬い床の上に寝ていたので、腰にかなりの負荷がかかったのだと思います。
介護で疲れがたまっていたこともあり、腰がひどく痛むようになってしまいました。そこで相談したのが、ひざゆらしの先生です。
先生の治療方針は、患者にできるだけ薬を飲ませず、患者自身の力で症状を改善することです。私は若いころから、頭痛持ちで頭痛薬が手放せず、薬の飲みすぎで、胃を悪くした経験がありました。なので、薬はなるべく避けたいという気持ちが強くあります。
鎮痛剤の副作用はこちら。
先生の薬に頼らずに治すという方針がとてもストレートに受け入れることが出来、大変賛同できるものでした。
肩こりや頭痛など、更年期障害の症状に悩まされたときも、先生にお世話になったことがあります。
今回、腰痛がひどくなったときも、まず先生のところで診てもらうことにしたのです。先生によると、私は背骨がゆがんで、体のバランスがくずれているとのこと。私の場合、右足のほうが、左足に比べて長くなっているようです。それが、腰痛を招いているとのことでした。
こで、体のバランス矯正のために教えてもらったのが、「ひざゆらし」です。早速、自宅で実践することにしました。私は、朝晩、ひざゆらしをするように心がけました。いつも、5〜10分行っています。ひざゆらしを行うと、体の緊張が取れ、とてもリラックスするのがわかります。
ひざゆらしを毎日続けているうちに、ひどかった腰痛はしだいに快方に向かっていきました。′病院で、寝袋で寝るときにも、ひざゆらしを行うようにしました。
これまでは、病院で寝た翌朝は、腰の痛みがひどくなつていることが多かったのですが、ひざゆらしを行えば、そういったこともありません。また、姿勢をよくするために、日常的な動作にも気を遣うようににしています。
かばんをいつも同じ肩にかけにあようにするとか、足を組まないようにするといったことです。ひざゆらしと、このような日常の心がけが功を奏し、今では、腰痛は全くなくなりました。ほんとうに助かっています。
加えて、ひざゆらしには、思ってもみなかった効果もありました。その1 つが、よく眠れるようになったことです。私は、寝る前に1つのことを考え出すと、眠れなくなってしまうのです。そんなときに、ひざゆらしを100回程度行うようにすると、体が疲れて立亡て、自然にスーツと眠れるのです。
さらに、ひどい屑こりが解消して、頭痛も起こらなくなりました。おかげで、今では頭痛薬は不要です。
また、夫にもひざゆらしをしてあげています。起床時に、私が夫の足を持ち、前後に動かしてあげるのです。おかげで、便秘ぎみだった夫は、今では毎日快便だそうです。
先生のいうとおり、薬に頼らず慢性的な病気や症状を治すことは、十分可能なのでしょう。そのための心強い味方が、ひざゆらしだと思います。
その股関節痛、切らずに治せます! (ビタミン文庫) [ 矢野英雄 ]
変形性股関節症は、進行性の病気で治らない、いずれは手術しかない、といわれています。しかし、その「常識」とされていることは、ほとんどが間違いです。本書の著者は、変形性股関節症の保存療法の第一人者です。これまでに2000人を超える患者さんを診るなかで、手術を勧めたのは、1%以下。大多数が手術をしない保存療法で、股関節症を改善しています。本書では、股関節を切らずに治すための大事なルールを紹介しています。レントゲン写真とともに、80歳を過ぎて軟骨が再生した症例なども多数掲載。股関節痛に悩むかたへ、大変に親身な内容となっています。